一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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車いすスポーツの講習会を日常用車いすで行う3つの理由(2)全三回

車いすスポーツの講習会を日常用車いすで行う3つの理由 第2回

昨日のブログに引き続いて今日は第2回です。1つ目の理由は「受講者が現場に持って帰ることのできるノウハウを伝えるため」でした。今日は2つ目の理由をご紹介します。

昨日のブログリンク
http://www.coil.or.jp/blog/20180403-2/

理由2.日常生活動作の練習のため

車いすスポーツ講習では日常生活動作の指導も行います

これは、後日紹介する3つ目の理由にもつながることですが、車いすスポーツ講習の中では日常生活動作の習得も行います。

もう少し正確に言うと、車いすでスポーツを行うためには「車いすに上手に乗れること」が必要です。そのため、車いすスポーツの指導は、車いす操作スキルの指導でもあります。

講習の内容をどのようにするかは主催者との合意で決まりますが、なるべく日常生活動作についても取り入れるようにお願いをしています。下の写真は、前輪キャスターを浮かした状態で後輪(駆動輪)だけでバランスを取るキャスター上げの練習をしているところです。

実はよく「なぜこんなサーカスみたいなアクロバティックな技術を練習するのか?」というようなことを聞かれますが、これは車いすで社会生活を行う上では必須のスキルです。これを講習に取り入れることで「平地での操作がより上達する」といった効果も期待されます。

車いす操作を習得することで介助技術も身に付く

車いすユーザーが参加するスポーツ教室では、会場までの移動介助や十分にバリアフリーでない施設での移動介助、震災などの緊急時も含め、さまざまな移動介助が発生する場合があります。車いすは、最も効率よく乗る技術を身につけることで、車いすの動き方の特性を知ることができます。それによって効率的な介助技術を習得することができます。つまり、車いすスポーツの講習の一環として行う車いす操作スキルの習得によって介助技術が身に付くということです。これによって、スポーツ現場に付随して生じる移動介助にも指導員が対応できるようになります。

このような段差介助やキャスター上げの練習は、平地に特化した競技用車いすで行うことができません。

これが日常用の車いすを使用する2つ目の理由です。

続きの理由は今後のブログで紹介します。

4月21日、22日の講習会に是非ご参加ください。

講習会の詳細についてはリンク先(岩手県障がい者スポーツ協会HP)をご確認ください。
http://www.iwate-adaptive.or.jp/publics/index/116/#block352-345

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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