一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by 橋本 大佑(はしもと だいすけ)

障害のある児童へのお世話係の是非について

障害のある児童へのお世話係の是非

すごく共感した記事なので紹介します。

(外部リンク)
インクルーシブ教育を阻む、同級生の「お世話係」を任命する教員に欠ける視点
 「困りごと」への先回りこそが成長の機会を奪う
https://toyokeizai.net/articles/-/688729?fbclid=IwAR1oy4plNUorq29QhMacMx5WTfbQccmHzfHWMBQNn40KyVvLXtGKnDMkIIw

これは学校の中だけではなく、職場でも共通する問題があるかと思います。障害のある人に対してお世話係を固定する。 統合教育が進む中で、こういった取り組みが増えていると言われています。

問題というか違和感は結構あるのですが、
1番の懸念点は、障害のある児童を常に支援が必要な弱者として位置付けを固定することと思います。障害の有無を問わず、支援者と被支援者の関係性を固定せず、共に支え合うというのが基本ですので、お世話係はこの考え方と真逆ですね。

そして、この記事ではお世話係に任命されやすい表面的に真面目で優しそうな生徒が、実は「嫌だということを言えない生徒」である可能性を指摘しています。これは僕も大賛成です。そういう生徒は本来であれば支援が必要な生徒ですからね。

更には支援することを絶対的な正義と認識して独善的になってしまう生徒もいるはずで、そういった状況は障害のある生徒にとっても望ましくはありません。

ではどうすればよいかと言うと、障害の有無を問わず、全ての生徒が過ごしやすいクラスを作っていくことが教員に求められます。しかし、多忙な学校の先生がそこまでの対応ができないこともこの記事は指摘しています。

学校現場だけではなく、いろんな所で使えるヒントがたくさんある記事だと思うので是非読んでみてください。

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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