一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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~やまゆり園事件から7年~思うこと 

やまゆり園事件から7年が経ちました

神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で45人が殺傷(うち19名が死亡)された事件から今年7月26日で、7年が経ちます。
犯人は殺害した障害者に「生きる価値がない」などと証言したことから、明らかなヘイトクライム(ある特徴を持つ人に対する偏見によって行われる犯罪)でもあります。

この許されざる事件については、地元の神奈川新聞が毎年のように力の入った記事を公開していますので、ご興味ある方は是非読んでみてください。

(外部リンク)
植松被告との文通伝えたい「心失者なんて、いない」
https://www.kanaloco.jp/news/social/entry-160524.html

障害者はいらないのか?19人殺害のなぜ、に向き合う
https://www.kanaloco.jp/news/social/entry-219095.html

オリパラに向かっていく時期には、障害に対するスティグマについての記事が多かったように思いますが、今年は各メディアの記事を見ると「分離を解消しよう」というものが増えたように思います。

分離教育を廃止し、インクルーシブ教育を実現しようというのは、昨年の障害者権利条約に関する国連からの提言にも含まれていたことも影響していると思います。時間は掛かりますが偏見を解消し、分断を解消するためには一番の正攻法でしょうね。

インクルーシブ教育の実現について

今この時に、インクルーシブ教育が実現したとしても、現在学校に通ってる世代が親になった時に、その子どもの時代くらいから変化が出るのかなとは思います。
昔、Right to Playという遊びを通じたこどもの教育を行っているNGOの方に、なぜ子供をターゲットにするのかと聞いたことがあります。

その時に「腐っている大人に介入するよりもこどもに介入した方が社会を変えるには効率がいい」と言われて非常に納得した記憶があります。

自分も年を経るごとに頭の中も固くなってきている自覚もありますしね。でもこの障害の分断や偏見の解消もそれくらい時間を掛けないといけないことなのかなとは思います。

(外部リンク)
身体障害当事者・鍛治克哉さん 「分離」に風穴あける
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1007189.html

奈良でやまゆり園事件考える集い インクルーシブ教育を
https://www.nara-np.co.jp/news/20230725085052.html

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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