一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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東京都の事業が行うパラスポーツリモート参加事業について思うこと

【どういう経緯で起案されたかが本当に知りたい】

最近、東京都の事業は、結構興味深いものが多いです。

先日も就労支援事業所とスポーツ指導ができる団体のマッチング事業を紹介しましたが、今回紹介するのはオリヒメロボットを使って、外出が困難な方などが福祉施設から障害者スポーツに参加できるようにするイベントです。

(外部リンク)
分身ロボットでスポーツに遠隔参加!パラスポーツリモート参加事業

昨年発表された第三期スポーツ基本計画では、ITを活用して孤立している方や障害が理由で外出困難な方にスポーツを通じて社会と関わるきっかけをつくるためにe-スポーツ(又はIT)を活用しましょうということが記載されました。

この東京の事業は、その先を行っています。スポーツ参加には「する」「みる」「ささえる」という3つの要素がありますが、オリヒメを活用することでスポーツにリモートで参加するだけではなく、ボランティアとして参加したり、会場で交流を促進することを目的としています。

2012年のロンドンのオリパラでは7万人のボランティア中4%が障害のある方でした。そのため、ロンドン大会は障害者に選手以外の参加の選択肢を提示した大会として評価されています。

正直このITを活用した事業では、e-スポーツを活用して重度障害があって外出が難しい方や、障害が理由で孤立している方などに在宅からの参加の選択肢を提示できることができれば、と考えており、この東京都の事業のような発想はありませんでした。

この事業では、オリヒメを貸与する対象は福祉施設のみになっていますが、これが何らかの形で個人にまで広がるといいのかなと思います。
今も在宅からオリヒメを使って社会参加している人はいますから、そういった在宅でのオリヒメユーザーに、オリヒメで参加できるスポーツ機会やボランティア機会を提供するという選択肢もあるかもしれませんね(技術的にできるのかはわかりませんが)。

紹介した事業については、動画を観てもらうのがわかりやすいので是非ご覧ください。

最近、どこに行ってもオリヒメを見るようになりましたが、必ずしもツールはオリヒメでなくてもいいようにも思うんですけどね。
しかし、誰が次々と新しい起案をしているのかというところが個人的には大変気になります。できれば腰を据えて話してみたいです。

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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