一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by 橋本 大佑(はしもと だいすけ)

空港でモヤモヤしたこと…。

帰省には新幹線ではなく、飛行機を利用します。
理由は2つあって、新幹線で金澤まで移動しても実家のある加賀市までのアクセスが悪いこと。もう1つは、精神障害者手帳を取得したので割引が効くことです。
 
JRは精神障害者手帳は割引対象外なので、新幹線利用だと往復30,000円となります。飛行機は変更不可の往復チケットで26,000円です。今回、JAL便利用で障害者割引適用で17,000円でした。安いですね。
収入がある状態で障害者割引を使うことの是非を聞かれることもあるのですが、制度ですので全く問題ないと思いますし、僕の場合はADHDの不注意による支出がいろんな制度による恩恵を軽く上回っていくので「何か問題でも?」という感じで先人に感謝しながら有難く使わせていただいています。

 

そんなこんなで今、空港ですがモヤモヤしています。

 
障害者割引の大きなデメリットは自動チェックインが使えないことで、羽田だと専用の窓口か、自動チェックイン機の近くにいる職員さんに声掛けが必要です。
地元の小松空港は、チェックインと荷物預けの窓口が一緒で入り口が1カ所しかないため、荷物を預ける人の長蛇の列がありました。30分ほど待ってようやっとチェックインできました。それ自体は別にそういうものだと割り切っていて問題ないのですが(それでも障害による制限だなとは思ってました)、いざチェックインになった時に座席変更を求められました。

 
僕は体が大きいので非常口に隣接する席をよく使います。前方に席がないことが多いからです。今回も行きも帰りも非常口に隣接する席を予約していました。久々に帰る地元を空から眺めたいとも思いましたので窓際の席です。

 
以下、チェックイン担当の方とのやり取りです。

職員:「非常口の席なのですがよろしいですか」
橋本:「わかっていて予約しているので全く問題ないです」
職員:「2列前の通路側の席が空いているのですがそちらに変更なさいませんか」
橋本:「いえ、元の席で問題ありません」
職員:「通路側の席の方がよろしいかと思うのですが」
橋本:「何でですか」
職員:「・・・(しばらく沈黙)。あ、リクライニングができない席なのですが、リクライニングはされないですよね」

みたいな感じでいろいろと言われ、折れそうにないので席を変更してもらいました。

チェックインの際に障害者手帳も提示しているから、それが原因かなと思ったり。飛行機は満席とアナウンスされていたので譲る席も本当はないはずで。
 
実際に飛行機に乗っても隣に人は普通に座ってるし、元々座る予定だった席にも普通に人が要るし。
障害者だから非常口のそばに座るのは適切ではないと思われたのでは、となんかモヤモヤしてます。
ありがたいことに僕の周囲には理解してサポートしてくれる人が多いので普段からあまり障害による機会制限を感じることはないのですが、こうやってたまにあるとへこみますよね。
 

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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