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車いす監修をしたテレビドラマが放送中です

車いす監修をしたNHKテレビドラマが放送中です

 

弊社ホームページのニュースやブログ、SNSなどで何度か紹介しましたが、車いす監修をしたNHKテレビドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』が毎週日曜22時から放送中です。
NHK BSプレミアムと「U-Next」でNHKを追加コンテンツで申し込んでいる方は視聴可能です。
 
車いすユーザー役の人物が登場するドラマや映画は目に見えて増えてきていますが、車いすの乗り方や、乗っている車いすには違和感を感じることが少なくないですが、このドラマではその点はとても真剣に取り組んでくれましたので、ドラマの仕上がりが楽しみです。
 
個人的に、このドラマには制作過程自体で既に達成されたことがあると感じています。それはリンク先の動画でも紹介されていますが、ダウン症の役を実際にダウン症の俳優が演じていることです。
車いす監修で撮影に携わったときに印象的だったのは、制作スタッフが俳優の吉田葵さんとしっかり向き合い、ともによいものを作ろうという合意形成のもと、彼のサポートや演出が行われていたことです。
 

(外部リンク)
[家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった]
“家族”って何ですか?実在する家族のトゥルーストーリー | プレミアムドラマ | NHK – YouTube
https://youtu.be/PtBnJWkU8E4

 

共に働く経験は映像コンテンツ自体にも影響を及ぼしているはず

 
 
ロンドンパラリンピックに向けて英国のチャンネル4は、障害のあるキャスターを育成しました。そして彼らは実際に現場で活躍しました。
ロンドンパラリンピックの後でチャンネル4は「障害や多様性を伝える我々制作側にも多様性が必要ではないか」という視点に立ち、障害のある方を制作スタッフに採用しました。実際に障害のある制作スタッフとよい映像コンテンツを作ろうとして共に働く経験は映像コンテンツ自体にも影響を及ぼしているはずです。
 
そういった意味では今回のドラマでも近いことが起こっていたのではないかと思います。実際にダウン症のある人物がモデルとなっているドラマを、ダウン症のある俳優と共に制作する過程で、どう演出するのか、どう撮影に向けて集中力を保つのかなど、よりよいものを作るために都度都度コミュニケーションを取って積み上げられた信頼感、チーム感のようなものを現場では感じました。
 
また、僕が現場に行けないときには損傷部位の近い信頼できる車いすユーザーの方に監修をしてもらったのですが、車いすを使う方が監修に来るということで、駐車スペースや利用できるトイレの位置などを事前に確認してもらうことは当たり前に対応していただきましたし、身体状況等に応じて宿泊対応もしてもらいました。こういったことをNHKの連続ドラマを作るアオイプロの制作スタッフが経験したことも大きな意味がありますし、もちろん、車いすユーザーを描く上で、撮影現場で日々車いすユーザーとコミュニケーションしたことも作品にいい方向に影響していると期待します。
このように考えるとドラマを視る前ではあるのですが、社会的インパクトとしてはもう大きな進展があったのではと感じています。
ということで視た方は是非コメントください。

 

(外部リンク)
NHK番組公式ホームページ
家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった – NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/RMVLGR9QNM/

【放送予定】
2023年5月14日(日)スタート<全10話>
毎週日曜 夜10:00~10:50(BSプレミアム・BS4K)
【原作】
岸田奈美
【脚本・演出】
大九明子
【脚本】
市之瀬浩子、鈴木史子
【音楽】
髙野正樹
【出演】
河合優実、坂井真紀、吉田葵、福地桃子、奥野瑛太/林遣都、古舘寛治、山田真歩/錦戸亮、美保純ほか
【制作統括】
坂部康二(NHKエンタープライズ) 伊藤太一(AOI Pro.) 訓覇圭(NHK)
  

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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