一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by COILスタッフ青山(あおやま)

眼科の行き帰りを経て

こんにちは、青山です。

 

私事なんですが、先日眼科に行きました。

そこで、眼の内側の写真を撮ることになりました。

そのために瞳孔の調整能力が一時的に麻痺する目薬を差したんです。

 

「ここから20分くらいすると近くがぼやけて見えなくなります」

「遠くも明るすぎると見えません」

「5時間くらいはその状態が続きます」

という説明を受けました。

 

内心「すごく怖いことをさらっと言うじゃないか…」とおびえつつ、検査の

ために点眼を済ませました。

待ち時間に記録を付けていたのですが、本当に10分を過ぎたあたりで文字の

読みにくさを感じるようになり、20分経つと近くがぼやけて手の輪郭も視認

できなくなりました。

(※画像はイメージです)

 

目からの情報が制限される体験は実は人生で初めてでした。

 

まず徒歩での移動に関して、院内ではそこまで大きな問題はありませんでした。

適度な明るさの遠くは見えるので、遠くのモノの配置を覚えて近づけば移動は

できます。しかし、暗記に頼った移動なので、ドアノブの形を確認し忘れて

診察室の扉を開けるのに手間取るといったことはありました。

 

診察は滞りなく終わりましたが、一番困ったのはお会計でした。

お札の種類が判別できません。電子マネーやクレジットカードは取り扱いが

ありませんでした。

「次回の予約はいつになさいますか?」と尋ねられてスケジュール帳をめく

るも当然読めず、記憶で空いている日を指定して病院を後にしました。

エレベーターに乗り込む時もボタンは同乗者の方にお願いしました。

 

外に出て今何時だろうと携帯を取り出しても時間も当然わからず、とりあえず

薬局に行って処方箋を提出しました。しかし、渡されたカルテが書けず、事情

を説明して口頭で質問に答える形で対応していただきました。

何とか薬を購入して、薬をしまうためにリュックを触るもジッパーの位置がわ

からなくて、結局薬を手で抱えて外に出ました。

 

時間は14時頃だったと思うのですが、建物の外に出ると光が強いところは光が

縦に伸び、まるでゴッホの「星月夜」のような光景になっていました。

危ないので、なるべく日陰になるように構造物の間を縫うように歩いて、なん

とか家まで帰りました。

 

来院する時と帰り道で、異なる視点を体験した貴重な帰り道でした。

障害のある方の生活上のバリアはいままで見聞きしたことで知っているつもり

になっていたのですが、実際に身をもって体験してみると考え方が変わります。

ほかの人がこういう時どうしているのかより気になりますし、普段どうやって

暮らしているのかも知りたくなりました。

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COILスタッフ青山(あおやま)
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