メンタルヘルスには薬よりも運動が1.5倍有効
「メンタルヘルスには薬よりも運動が1.5倍有効」
学術論文の紹介であり、10万人を越えるデータからの分析ということで信頼度の高い情報と思います。個人的にも運動は自身の状況を少しでもよいところに保つためにとても重要と感じています。
僕の場合はすぐに交感神経優位になって過緊張が出たり、心拍が早くなったり、唾液が出ずに口が乾いたりします。それでからだ全体が重くなってより動かなくなって、そうするともっとからだが重くなって、という悪循環になります。僕は結構代謝が高くて抹消はだいたい温かいのですが、手先から冷えてくるのがこの悪循環がはじまるバロメーターです。
日々歩いたり、自転車に乗ったり、ストレッチしたりすることで、よい状態を維持できるので、それはからだだけではなく、メンタルヘルスにもよいと感じてはおり、ある程度の強度で実施する運動って大事と思います。
気になるのは記事中の「われわれの評価では、運動を治療として介在させるとうつや不安の症状が著しく低減することが明らかで、なかにはより大きな改善の兆しが見られたグループもあった」という研究者の言葉から推察されるように(一次データとして論文を読んでないので確定はできませんが)、薬と運動は併用が効果的なんだと思いますが、タイトルから観ると「薬を飲まなくても1.5倍も効果的であれば運動すればよい」という印象を与えないかがちょっと心配です。
日本ではまだまだ精神科への偏見は大きく、受診が必要なレベルなのに受診できていない人がいることは多くの報道やウェブ上の記事でも伝えられているところです。僕も実際にうつ病患者を支援したいといっている人が「家にずっといるからよくないんだから集団で運動するようにすればよい」というような乱暴なことを言っているのを聞いたことがあります。
本当に危ない状況にいる人にはまず薬だと思うのです。
運動はうつ病など実際に心の病気になっている人にもそうではない人にも有効なツールだと思いますが、タイトルだけ見て「医者なんか行かなくても運動させればよい」と勘違いする人がいないことを祈ります。
(外部リンク)
メンタルヘルスには薬よりも運動のほうが効果的と研究で判明|ハーパーズ バザー(Harper’s BAZAAR)公式
https://www.harpersbazaar.com/jp/beauty/health-food/a43548689/is-exercise-more-effective-than-medication-for-anxiety-depression-study-230415-lift1/