東京大会のレガシーを発信していきます。目指せ100本。
2020大会のレガシーはわかりにくいところにたくさんある
※このブログは2022年6月28日のFacebookの投稿に加筆修正したものです。
東京2020大会を契機としてさまざまなユニバーサルデザインに関する取り組みが行われましたが、その多くは障害当事者が実感できる変化となっていないことが複数の調査から指摘されています。それに対して障害のない人を対象としたアンケートでは東京大会は共生社会の実現に寄与したと評価されていることがわかります。
このギャップが生じることは大会前から予想できていたため、どうすればこのギャップを埋められるか(障害当事者が実感できる変化としての実のあるレガシーをどれだけ残せるか)ということは、この数年間に様々な取り組みをする原動力ではありました。
僕が微力ながら影響を与えた事例もあるのですが、それ以上に多くの方が、招致前には想像もできなかったくらいの規模で共生社会に向けて取り組み、東京2020大会の招致が決まっていなかったら、こんなポジティブな変化は起こっていなかっただろう、という変化がたくさん起きました(もちろん変化の中にはポジティブでないものも少なくはないですが)。
障害のある人とない人の間にギャップがあるのは、正しい情報が伝わっていないから?
僕の中にはある疑問が2年ほど前から頭の中に浮かぶようになりました。
それを初めて感じたのは、ある研究者のサポートで、東京の障害者スポーツセンターで障害のある方にインタビューをしたときのことです。東京にある障害者スポーツセンターはオリパラ招致決定後に改修をしています。その改修はオリパラの招致が決まったからこそ予算付けがなされたと思うのですが、その新しい施設を利用している方が「オリパラ招致で自分たちの生活で変わったことはない」と言い切ったんですね。え、でも普段使っているこの施設、オリパラきっかけで改修されてますよって思ったんです。
それで、その時から、「あ、そうか、伝わっていないんだ」ということに思い当たりました。確かに、実際にユニバーサルデザインに取り組んだ人たちも、日本人的な奥ゆかしさや、コロナ感染拡大が続く中で大会を開催したことによって、あまりそれを強くアピールできない背景もあると思います。
それで、今後はそういった事例もシリーズ化して紹介していきたいと思います。
Facebookは過去投稿が見にくいですし、そういった指摘も多数受けましたので、現在、過去のFacebook投稿を会社のブログに転載する作業を行っています。昨年のパラリンピック開会式の連投くらいまでは遡ってブログに転載する予定ですし、今回のレガシーシリーズもブログと並行してアップしていく予定ですので応援よろしくお願いします。
レガシーシリーズは目指せ、100本を目標にしています。会社のインターン生にも調査の協力をしてもらっていますが、今後紹介するものを見て、これも紹介してほしいなどありましたら、是非ご連絡ください。