一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by QUIs(くいず)

2023年9月 車いす操作スキル講習会:医療創生大学編

こんにちは!インターン生の大﨑です。

9月2、3日に、福島県いわき市にある医療創生大学で、理学療法を学ぶ学生を対象とした車いす操作スキル講習会を実施したのでご報告します。

本講習会は、スポーツを通じた障害者の社会参加の促進を目的に、福島県が実施する「スポーツからはじめる共生社会実現プロジェクト」及びサントリーチャレンジド・スポーツプロジェクトの大学連携事業の一環として実施されました。今年度、福島県では医療創生大学と福島県立医科大学での実施が決まっており、今回、医療創生大学で行われた車いすスキル講習会には、学生や先生方を含め、約15名の方にご参加いただきました。

 

1日目

1日目の午前は、講義形式で車いす操作スキルの意義を学んだ後、車いす操作時の基本姿勢やグリップ位置、プレーキ、ターンの仕方といった、基礎的な車いす操作を学びました!

午後からは、段差昇降やキャスター上げなど、より応用的なスキルを習得しました。どちらも前輪キャスターを持ち上げる必要があり、後方へ転倒するのではという恐怖感が伴います。

最初は、マットの上で、後ろでサポートを得ながら練習していきますが、少しずつ、一人で補助を離して操作できるようになると、安堵や達成感の表情も見られ、楽しいといった声も聞こえるようになりました。

2日目

2日目の午前は、福島県障がい者スポーツ協会コーディネーターの村上光輝さんによるボッチャ講習が行われました!

ボールの柔らかさによって戦略も変化し、どこに、どう投げるか、投げる前にチームで話し合い、再現性の高い、安定した投げ方を試されている姿が印象的でした。

 

ボッチャ体験後は、1日目に引き続き、キャスター上げの練習です!

1日目の感覚を思い出しながら、マットでできるようになると床へ、その次は移動しながら、さらにはマットを高くし、徐々に難度を上げながら実践力を高めました。

1日目より操作になれた様子で新しいスキルの習得をしました。何度も練習し、講師のフィードバックも受けながら、参加者同士で教え合うなどして、不安を克服し「よっしゃ」と心から聞こえるような声を聞くと、見ている私も嬉しくなりました。

 

午後からは、実際に屋外のアスファルトの上を走りながら、段差や悪路での操作を体験しました。

砂利道や芝生の上では車いすの操作が制限されてしまいますが、これまでに習得したスキルを活かし、楽しむ様子も窺われました。

その後、体育館に戻り、車いすの構造等について学び、車いすで鬼ごっこ等のレクリエーションを行いました。

臨床現場において、障がいの程度に応じて可能な車いす操作が異なるとき、どうすれば参加者全員が楽しく遊ぶことができるでしょうか。支援職としての必要な心がけを、ゲームの役割等から考えました。

鬼ごっこも動ける広さが異なるだけで、操作者の目線の動きや見える範囲は大きく変化します。縦横無尽の視線の動きは操作者にとっても大きな不安となり、互いに視点を共有し、補完し、助け合う重要性を学びました。

二日間を通して

2日間は晴天に恵まれ、参加者皆様が互いに励まし合い、とても早くスキルを習得し、楽しまれている姿が印象的でした。

今回、重点的に行われたキャスター上げを習得すると、車いすの生活範囲は大きく広がります。できなかった操作ができるようになる成功体験は一生に一度しかなく、支援者による言葉掛けによって当事者の成功体験も大きく変わることから、どのような支援過程を構築するかには、様々な工夫の仕方があるようにも想像しました。

2日間、操作に苦手があってもみんなで励まし合う姿を見て、私も心温かまる体験をさせていただきました。今回の講習会に携われた講師や関係者、受講生の方々に改めて感謝し、皆様の今後の益々のご活躍をお祈りいたします。2日間、本当にありがとうございました!

この記事を書いた人

QUIs(くいず)
COILインターンシップ
コ・イノベーション研究所(COIL)インターンシップ生によるチーム。社会課題の解決、共生社会の実現に向けて事業立案、企画運営、コンテンツ制作など取り組んでいます。
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