一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by QUIs(くいず)

車いすインストラクター講習を終えて

こんにちは。インターン生の田内です。

今回は、車いすインストラクター講習を通して学んだことや気づいたことを中心に、一インターン生目線でお伝えしていきます!

講習1日目

1日目は、車いすを操作する際に使うハンドリムと呼ばれる部分の握り方から学び、実際に車いすに乗って前進、バック、ターンを中心に学びました。

前輪のキャスターをあげてバランスを取るキャスター上げという操作スキルも体験し、非常に内容が盛りだくさんの1日になりました。学ぶと言っても、ゲームを取り入れたスキル練習もあり、気づけば受講者が熱中して楽しくスキルを習得できたことが印象的でした。

また、車いすユーザーさんの視点はどのようなであるかといった点を実際に体験することができました。例えば、介助について、どのように介助を行うと効率的であるかを考えるのではなく、介助される車いすユーザーの人がどのように感じるかを意識しなければいけないと実感しました。

私にとって、このように長時間にわたって車いすと向き合う経験は初めてで、たくさんの学びと価値観の変化を感じました。

 

 

講習2日目

2日目は、インストラクターとしてどのように操作スキルを教えるのについても詳しく学習し、受講者間で実際にデモストレーションを行い練習しました。

インストラクター役として操作スキルを教えてみる中で、自分が技術を習得していることと、それを相手に正しく実践してもらえるように伝える・示すというスキルは別物でありと感じ、とても難しかったです。

伝える情報と言葉の量とタイミング、操作の見せ方、そもそもの立ち位置など工夫するべき点がたくさんあります。また、車いす操作に対する不安を取り除けるような指導やサポート、成功体験を共有することも大切です。

午後からはキャスター上げのスキルを活用し、受講者全員が10cmの段差を車いすで昇降できるようになりました。実際の車いすユーザーの方にもアドバイスをいただきながら、楽しく取り組みました。そして、ここまでの講習を経て、車いすに対する印象や感じ方が、初日と比べて大きく変わっていることに気が付きました。

 

 

講習から得た気づき

初めに車いすに乗ってみた際は、ほんの数センチの段差、地面に落ちている小石、ゆるやかな坂道など、普段は気にしていなかった自分を取り巻く様々なものの存在感をとても強く感じました。しかし、終盤には操作スキルを生かしてそれらをどう対処するか考え、実際に対処できることの嬉しさといったものを全員が共有していたと感じます。

このように長時間車いすに向き合うこと、実際の車いすユーザーさんの感じ方や知見を得られるという機会はそう簡単にできるものではないので、とても貴重な経験になりました。

また、インストラクターという立場も踏まえた講習であったため、情報の的確な伝え方や車椅子ユーザーさんとのコミュニケーションのあり方についても深く学ぶことができました。

そして、とても印象的だったのが、講習終盤には、ほとんどの受講者が実技練習以外の時間帯に自発的に車いすを使用していたことです。開始時に抱いていた漠然としたネガティブな印象なども、2日間の研修を経てポジティブなものに変化した証拠とも言えるでしょう。

車いす操作スキルを正しく学び身につけることの大切さや、車いすに乗ること自体の楽しさについて身をもって実感した2日間となりました。

この記事を書いた人

QUIs(くいず)
COILインターンシップ
コ・イノベーション研究所(COIL)インターンシップ生によるチーム。社会課題の解決、共生社会の実現に向けて事業立案、企画運営、コンテンツ制作など取り組んでいます。
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