一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by QUIs(くいず)

豆腐を通じて社会課題について考える

こんにちは。インターン生の家中です。

 

私は主幹事業であるJICA事業のほか、豆腐の魅力を発信する活動を行っています。その名も「豆腐向上委員会」です。

私は、豆腐向上委員会を始める前は豆腐についてあまり知らない状態でスタートしましたが、オフィスの近くに美味しいお豆腐屋さんが移動販売で来ており、スーパーのお豆腐と食べ比べをしたとき美味しさに驚いたことがきっかけで、豆腐について勉強し始めました。

まず色々なお豆腐を食べてみることからはじめ、大豆油に関する資格や豆腐マイスターという豆腐好きの資格を取得しました。

 

豆腐向上委員会は、私がインターンシップを始める以前も活動しており、Facebookで8000人のメンバーのいるコミュニティもありました。

そのため、既存で、しかも大きめのグループに私がどうやって加わるか、どのような価値を追加したいかを考える必要がありました。そこで、調べる中で分かった豆腐をとりまく社会課題や消費者としてあるべき姿勢などを発信することで、より社会的な意味を込めたいなと思うようになりました。

例えば、

  • ・ヴィーガンや宗教などの理由で動物性たんぱく質を摂ることができない人も楽しめる食材としての豆腐
  • ・町の豆腐屋さんの減少
  • ・肉食による環境問題/大豆を生産する際の環境問題
  • ・おからの廃棄問題
  • ・生産者への意識の低下

などが考えられます。

 

これらをもとに、現在は豆腐の魅力を主にinstagramで発信し、豆腐や大豆に関連するイベントを開催したりしています。

SNS発信・インタビュー

instagramでは豆腐に関する知識や食べて美味しかった豆腐や豆腐料理の紹介、noteでは、インタビュー記事やイベントレポートをアップしています。

インタビューは、豆腐を作る人は顔が見えるけど、大豆を作る人の顔は見えづらいという気づきのもと、どのような人が作っているのか知ることで、顔の見える消費に繋げたいと思い、はじめました。

これまで2度のインタビューを行ったのですが、2度とも各都道府県の在来種の大豆を育てる農家さんを対象に行いました。千葉県の君津市にある「小糸在来(R)」と、神奈川県相模原市にある「津久井在来」の2つの在来種です。

インタビューを通して、農業全体が直面している課題や在来種のもつ地域を巻き込む力など、自分の目で見て耳で聞いた一次情報を得たことが、発信の際の自信にも繋がりました。

詳しくはnoteをぜひ見てみてください!!

 

イベント

①豆腐好きの集い

両国にあるオフィスに人を集め、豆腐に関する豆知識の紹介や、大豆・豆腐の食べ比べを行いました。

両国・錦糸町の間の位置にある豆源卿という美味しいお豆腐屋さんにお願いし、食べ比べをするお豆腐を使わせていただきました。また、大豆は丸金さんという大豆問屋さんから購入しました。

当日は9名の方が集まり、豆腐に関する知識も様々、豆腐愛も様々な、多様な豆腐好きの集いになりました。

知識の紹介だけでなく、豆腐をとりまく社会課題についての話し合いもしました。特に、おからの廃棄問題については、参加者の中におから廃棄問題に対し、おからスプーンを作っている団体の方もいました。このように、イベントを通じて面白い活動をしている団体と知り合うこともできました。

 

②カフェコラボイベント

イベント第2弾は、オフィス近くにあるカフェ「カフェデ映水庵」さんとコラボし、前回同様の大豆・豆腐の食べ比べに加え、映水庵さんに作ってもらった豆腐や豆乳、おからを使用したスイーツも提供しました。

今回は、前回同様、豆源卿さん、丸金さんに加え、三善豆腐さんという美味しいお豆腐屋さんにも協力していただきました。

カフェとコラボすることで、前回よりレベルアップしたイベントを作ることができました。

大豆・豆腐を食べ比べるだけでなく、豆腐や豆乳を使ったスイーツも食べることで、いつもの豆腐とは違う形で豆腐を楽しんでいただけたと思っています。

 

③枝豆収穫会

10月にはインタビューをした君津市にある農場で、小糸在来(R)の枝豆収穫を行いました。

総勢9名で1時間半、もくもくと枝豆を抜き続けました。小さい頃に比べ、土を触る機会が格段に減ったため新鮮で楽しく、長時間作業していたはずがあっという間でした。

収穫を終えると、小糸在来(R)を使用したレストラン、道の駅、木更津市の地産地消施設に行きました。

ひとつの食材で地域に深く関連した観光ができることが分かり、また、その場で茹でて食べることのできる枝豆収穫、自家製・地元の食材を使用したレストラン、地元の野菜や加工品を売っている直売所、敷地内で生産・消費・再生が循環する施設等、様々な地産地消の形があることも実感できました。

 

 

④湯河原ウォーキングツアー

つい最近になりますが、3月4日に湯河原にある全国豆腐品評会で農林水産大臣賞を受賞された十二庵さんというお店とのコラボで、湯河原の食と文化を体験できるウォーキングイベントを行いました。

これまでは豆腐をメインテーマに行っていたイベントが多かったですが、今回は豆腐の他にもガストロノミーツーリズムという要素を加え、土地の文化や食に触れる機会、環境への配慮など、より大きな枠でのイベントになりました。

そのため、豆腐屋さんだけでなく、地元のみかん問屋さんやビールスタンド、学生団体など、今回のコンセプトに合っているようなお店や人を探し、連絡を取りました。事前の視察も加えて3度、湯河原を訪れましたが、お店や人、どこをとっても魅力的な町で、中でも今回お世話になったお店の方たちが湯河原にとってどれだけ重要な存在かが良く分かりました。

準備段階では、なかなか協力してくれるお店が少なく、時間がかかってしまったため、当初の予定より告知が遅くなってしまいました。それでも当日は定員の10名が集まり、第二弾を期待する声もいただけたことが本当に嬉しかったです。私の好みにはピッタリ合っているツアーでしたが、参加者の皆さんに楽しんでもらえるか不安が大きかったので、もちろん課題もたくさんありますが、ひとまず、ほっとした気持ちが大きいです(笑)

 

毎回のイベントで課題になるのが、人を集めることです。毎回安定して参加者を集めることができておらず、イベントページの言葉選びやイベント名の付け方、告知媒体など、試行錯誤を繰り返しています。

また、イベントは一方的に発信するだけではなく、主催者も含めた全員が学び合える場であることも実感しました。その意味では、参加者の方がどのような人か当日までわからないので、不安もありつつ楽しみでもあります。

 

豆腐の活動を通して

豆腐の活動を始めてもうすぐ3年になりますが、豆腐をはじめ食や文化に興味があることが、そのほかの自分の関心ごととここまで関連させられるとは思っていませんでした。

活動を通じて、豆腐だけでも背景には様々な課題や人が関わっていることが分かりました。それは豆腐以外にも置き換えて考えられるため、他の食材やもの、地域やそこにいる人一人ひとりにストーリーがあることに改めて向き合うことになり、消費者として自分がどうあるべきかについても、考えるきっかけになりました。地産地消や顔の見える消費と簡単に言っても、実現することの難しさを知り、発信やイベント開催という経験以上に、多くのことを学べた実感のある貴重な経験でした。

今後も、楽しみながら発信・活動を続けていきたいです!

この記事を書いた人

QUIs(くいず)
COILインターンシップ
コ・イノベーション研究所(COIL)インターンシップ生によるチーム。社会課題の解決、共生社会の実現に向けて事業立案、企画運営、コンテンツ制作など取り組んでいます。
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