一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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森ノ宮医療大学研修終わりました

森ノ宮医療大学での2日間の研修が終わりました。作業療法学科の2年生が38名、加えて教員の先生方も所々参加していただきました。

この事業はサントリーとの連携事業として実施していますが、東北復興支援として2016年3月に岩手県一関市で研修を実施してから丸7年が経っています。2021年度に東北復興支援事業から大学連携事業として各地の大学で集中講座のような取り扱いで事業を実施しています。

定期的に研修をする機会をいただけることは、とてもありがたいことで、毎回反省点を振り返り、新しいことを試しながら、研修の中身を改善していくことができます。

今回は2日間の講習で、「全ての生徒」が「キャスター上げを習得して」「10cmの段差昇降に成功」しました。

これまでの研修では全員がキャスター上げを習得したことは何度もありましたが、10cmの段差昇降まで成功したのは初めてのことです。

昨年、障害受容をした時に、長年自分のなかに巣くっていた「承認欲求」がきれいさっぱりなくなりました。それ以来、指導開始から成功体験までの時間が短くなりました。

それまでは、「専門家として目の前にいる人を成功体験させなければならない」という意識が、無意識下にあったと今となっては思います。そのプレッシャーが目の前にいる人の状況を観察する邪魔をしていた感じですね。

ですので、承認欲求と折り合いがついてからは、自分で勝手に自分にプレッシャーをかけたりするような雑念なく指導ができています。

その結果として、同じスキルを習得してもらうまでの時間が明らかに短くなってきています。

今日のような研修は、半年くらい前にカリキュラムを作るのですが予定より早くスキル習得が進んだので当初予定していなかった項目を今回の研修では3つも追加することができました。

僕は結構直感的にいろんなことを試して、その結果として観察したことは何ヵ月か掛けて論理的に解釈していくのですが、最近はこうしたらいいのではないか、ということがハマることが多くて、自己分析が追い付かない感じです。

特に今回は体力的にも限定されるなかでの講習だったので、何が上手くいったのかを考察するのは時間が掛かりそうです。

疲れていたからいつもより指導の言葉が少なかったから、かもしれませんし、JICAの研修員と3週間半一緒にいたことで指導する感覚が研ぎ澄まされていたからかもしれません。
よくわからないですが、誰一人取り残さずに全員が10cmの段差昇降までできた要因は考える必要がありそうです。

この記事を書いた人

橋本 大佑(はしもと だいすけ)
筑波大学で障害児教育を学んだ後、渡独して現地日系企業(THK株式会社)に勤めながら障害者スポーツを学ぶ。2009年に帰国し、障害者の社会参加を促進するためのスポーツを活用した事業を実施。2016年より現職。国内外で共生社会や障害者スポーツ指導者養成に関わる講習を行う。また共生社会の実現に向けて企業を対象としたセミナーやコンサルタントも行う。
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