一般社団法人 コ・イノベーション研究所

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by QUIs(くいず)

JICA課題別研修6日目レポート

こんにちは。インターン生の家中です。

8月7日から始まり、本日で6日目になるJICA課題別研修。本日も午前中は講演、午後は実習というスケジュールで進みました。

障害者の自助グループとリーダー育成―大濱真さん

午前中は、「障害者の自助グループとリーダー育成」というテーマで、NPOスマイルクラブ代表の大濱真さんにご講演いただきました。

20歳の時の事故により脊髄損傷を負った大濱さん。2016年に出会った車いすバドミントンで日本代表になっています。そこで感じた、スポーツを通じたモチベーションの醸成や自立について語っていただきました。

受傷~パラバドミントンでの気づき

事故にあった直後は自分の生きている価値が分からなくなってしまったといい、周りの視線が気になり街に出ることが嫌になり、電車に乗るのにも駅員さんを呼ばなくてはならない状況に自信をなくしていたそうです。

しかし、車いすとの出会いが転換点となり、自信にも、生きがいにも繋がったといいます。車いすバドミントンのために食事の量やパフォーマンス向上のための車いすのメンテナンスをするなど、向き合う姿勢はオリンピックもパラリンピックも同じほどの熱量があることがよく分かりました。

さらに、バドミントンを始める前は避けていた同じく障害者との交流を通じて、様々な発見もあったようで、例えば、排泄やお風呂、褥瘡(床ずれ)についての対処法について、病院でも教えてもらえるものの、当事者ならではの実践的な知識を得ることができたそうです。

参加者の方からも反応があり、例えばチリから来た参加者の方は、お風呂の入り方について浴槽を使う文化はあるものの、簡単だとシャワーで済ませることも多いのだそうです。また、キルギスからの参加者は、子どものパラスポーツについて、幼い頃から障害をもっている場合、親が先回りして全てやってしまうことが自立の機会を奪っているとのコメントがありました。この点に関しては日本も同様で、障害をもっていても自分でできる範囲を知ること、そのような機会を環境として周囲が作っていくことが大事とのフィードバックがありました。

大濱さんのお話を通して、車いすの方が直面する周囲からの視線や、してもらうことが増えるが故の申し訳なさなど、周辺環境の整備だけでなく空気・雰囲気にもよくしていくべき課題点があるのではないか?と気づくきっかけになりました。

また、専門家の話だけでなく当事者が集まるコミュニティとしてもスポーツが機能していることがよくわかり、プロを目指す人だけでなく、誰に対しても開かれたスポーツを目指していくべきだと実感しました。

スマイルクラブの活動について

最後に、大濱さんの団体、スマイルクラブの活動について紹介がありました。

スマイルクラブでは知的障害をもつ子ども及び大人向けの運動教室を開催しており、特に障害のある大人が運動できるスペースはなかなかないため開設したそうです。ほかにも個別向けのものや、大濱さん自身が障害のない人たち向けのスポーツクラブに教えることもしているようで、障害のある人がない人に教えることで知ってもらうという意義もあると言います。

大濱さん自身が車いすに対する偏見を感じていたという経験から、学校での講演やスポーツクラブでの指導など、障害のある人とない人の垣根を超えるような啓蒙活動などを行っていることがよく分かりました。さらに今後は、パラスポーツの発展やオリンピックとパラリンピックの連携強化を通して、障害のある人もない人も安心して暮らせる街づくりや社会基盤づくりを目指していきたいとおっしゃっていました。

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大濱さん、ありがとうございました!

 

フライングディスク指導法

午後からは岡田美憂さんによる、フライングディスク指導法についての実習でした。

岡田さんによると、ルールがシンプルで知覚障害のある方でも分かりやすいため、障害者スポーツとして発展したそうです。また、動きが激しくないことから車いすユーザーの方、視覚障害をもつ方、高齢者など、多くの人が楽しめるスポーツです。

まず投げ方のレクチャーから始まり、実際の競技であるDistanceとAccuracyの2つを行いました。

Distanceは投げる距離を競うものです。まっすぐ遠くまで届く方や上方向に飛んで距離は伸びない方などさまざまで、コツをつかむまでは苦戦している様子が分かりました。私たちインターン生も実際にやってみたのですが、意外にコントロールができず、軌道も読みづらいのでかなり難しかったです。

続いてAccuracyという、輪の中にディスクを入れる種目を行いました。Distanceでまっすぐ投げることができていた方はAccuracyも難なくこなしていましたが、やはり上や横にずれるのが難しそうでした。

車いすユーザーの方、視覚障害をもつ方の体験として、椅子に座った状態、目隠しをした状態でも投げてみました。目隠しをする際は、誰かがガイドとして輪の輪郭が分かるように右端、左端、上端、下端、中心を手を叩いて知らせます。

体験を通して、誰でもできる競技であること、必要な道具の少なさからどの国・地域でも簡単に始められる点に魅力を感じました。参加者のみなさんも、自分の国で試してみたいと興味をもっており、研修終了後に参加者の皆さんの国でも実現されると良いなと思います。

 

この記事を書いた人

QUIs(くいず)
COILインターンシップ
コ・イノベーション研究所(COIL)インターンシップ生によるチーム。社会課題の解決、共生社会の実現に向けて事業立案、企画運営、コンテンツ制作など取り組んでいます。
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