御殿場「酒と食のフェスティバル」運営インターン体験記
はじめに
こんにちは!インターン生の蝶野です。今回は2025年3月22日、御殿場市で開催された「酒と食のフェスティバル」に大学生インターンとして参加してきました。このイベントは、御殿場の豊かな自然の恵みを活かした食材や酒造文化を広める場として開催されました。
開催に向け、出店者の方にインタビューをして回り記事を執筆、寄稿させていただきました。また、当日は地元山の食材を使った丼ぶりを提供しました。
しかし、運営に関わる中で、御殿場には良い素材が数多くあるにも関わらず、地元の人ですらその魅力を十分に認識しておらず、活用が進んでいないという課題を強く感じました。

全て御殿場の素材で作られた「焼き鳥三種丼」
地元資源の認知度と活用の課題
御殿場には、豊かな湧き水を使った酒造りや、高品質な農産物など、魅力的な資源が数多くあります。しかし、実際にどれほどの人がそれを日常的に意識し、地元のものとして誇りを持っているでしょうか。イベントの出店者の方々に話を伺うと、「うちの商品は希少な素材を使い、丁寧に製造しているため市場ではあまり出回らず、地元の人にはあまり知られていない」という声が聞かれました。地元にある素晴らしい素材が、市場に出回ることなく埋もれてしまっている現状は、大きな課題だと感じました。

富士山の恵みを町中で感じることができる
DMO的視点からの課題
このイベントを通して、地域の観光資源や食文化をどのようにブランディングし、効果的に発信していくべきかを深く考えさせられました。地元に良い素材が「ある」だけではなく、「どう活用し、どう魅力を伝えるか」が重要です。御殿場には日本最大規模のアウトレットモールがあり、多くの観光客が訪れます。しかし、地元経済への波及効果は限定的で、地域にお金が十分に落ちず、その恩恵を受けにくいという課題があります。果たして、観光客にとって御殿場ならではの体験ができる場所や、ここでしか味わえない食文化は、どれほど伝わっているのでしょうか。
地域の食材を活かした体験型のコンテンツを増やすことや、地元の生産者と消費者をつなぐ仕組みを作ることで、地元の人々自身がその魅力を再認識し、観光客にも伝えやすくなるはずです。たとえば、酒蔵ツアーや農産物の収穫体験など、地域ならではの体験を通じて「御殿場だからこそ味わえる特別感」を作り出すことが、観光戦略の一環としても有効なのかもしれません。

「酒と食のフェスティバル」での一枚

子供たちに囲まれるトマト兄さんちゃすさん
まとめ
今回のインターンを通じて、御殿場の持つポテンシャルと、まだまだ活かしきれていない課題の両面を学ぶことができました。地元の素材を知り、誇りを持ち、それを観光資源としてどう活用するかを考えることが、地域の活性化に直結するのだと実感しました。今後も、こうした取り組みを続け、御殿場の食文化や地域資源をより多くの人に知ってもらえるような活動に関わっていきたいと思います。